ビレーの陽光が容赦なく照りつける中、ラーンは深く吸った息を吐き出した。「よし、今日は必ず何か見つかるぞ!」いつものように大げさな宣言と共に、彼は遺跡へと続く入り口に向かって足を踏み出した。イシェは小さくため息をつきながら、ラーンの後を続いた。
「あの階段の奥だって言ったじゃないか。本当に何かあるとは思えないんだけど…」彼女の言葉に、ラーンは振り返ってにやりと笑った。「大丈夫、イシェ。俺の直感が言ってるんだ!」
だが、今日の遺跡はいつもとは違った。深い闇が降りかかるように広がり、不気味な静けさに包まれていた。階段を登るにつれ、空気は重く、まるで何かが彼らをじっと見つめているような気がした。イシェは背筋が寒くなるのを感じながら、ラーンの後ろを歩いた。
階段の上に着くと、そこは広くて薄暗い部屋だった。壁には古びた絵画が飾られており、床には石畳が敷き詰められていた。中心には、巨大な祭壇のようなものが置かれていた。テルヘルは祭壇に手を当てて、目を細めた。「ここだ…きっとここにあるはずだ」彼女は呟いた。
ラーンの好奇心は刺激された。彼は祭壇に近づき、その表面を確かめた。「何だろう?何か書かれているみたいだな…」彼は指で文字を追いかけた。すると、突然床が崩れ始め、彼の下に巨大な穴が開いた。ラーンは驚きの声を上げながら、闇の中に落ちていった。
イシェは叫んだ。「ラーン!」慌てて駆け寄ったが、すでにラーンの姿はどこにもなかった。テルヘルは冷静さを保ちながら、祭壇の周辺を調べ始めた。そして、階段の奥深くからかすかに光るものを見つけた。
「ここだ…きっと…」彼女はゆっくりと階段を降りていった。階段の下には、ラーンが見つけた穴の底に続く通路が広がっていた。そこには、不気味な光が輝き、何かが彼らを呼んでいるようだった…。