ビレーの薄暗い酒場で、ラーンが豪快に笑い声を上げていた。「おい、イシェ!またあの遺跡で奇妙な石を見つけたんだ!」
イシェはため息をつきながら、ラーンの肩を軽く叩いた。「またか。一体何に使おうと思っているのか?」
「わかんないけど、きっと大金になるだろ!」とラーンは目を輝かせた。
イシェは彼を見るようにして言った。「お前はいつもそう言う。」
その時、扉が開き、テルヘルがゆっくりと入ってきた。その鋭い視線は、酒場の喧騒を一瞬で静かにさせた。ラーンの笑顔が少し曇った。
「何か用か?」とラーンが尋ねると、テルヘルはテーブルに地図を広げ、指さした場所を示した。「あの遺跡について調べた。そこには古代の錬成装置が残されている可能性がある。」
イシェは眉をひそめた。「錬成装置?そんなものが本当に存在するのか?」
テルヘルは冷酷な笑みを浮かべた。「存在するかどうかは確かめる価値があるだろう。もしそれが真であれば、我々の運命を変えるほどの力になる。」
ラーンの目は輝きを取り戻した。「よし!行こう!イシェ!」
イシェはため息をつきながら、立ち上がった。「またしても巻き込まれたようだ…」
3人は遺跡へと向かった。彼らの前に広がるのは、朽ち果てた石柱と苔むした階段。古代の錬成装置の秘密を探し求める旅が始まったのだ。