野焼き

野原の枯れ草などを焼き払うこと。

物語への影響例

意図的破壊による再生。浄化と更新の儀式。過去との断絶と連続。

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ラーンの大笑い声とイシェのため息が、薄暗い遺跡の奥深くまで響き渡った。

「ほら、イシェ!こんなところに宝箱なんてあるわけないだろ!」

ラーンが、埃まみれの石棺を蹴飛ばした。石棺は朽ち果てた音と共に崩れ落ち、中からは錆びついた剣と、幾つかの骨だけが転がり出た。イシェはため息をつきながら、地面に散らばった骨片を丁寧に集めた。

「宝箱なんてないかもしれないけど、歴史的な価値のある遺物が見つかることもあるんだよ。それに、この遺跡の調査記録には…」

イシェが言いかけたその時、背後から冷たい声が響いた。

「見つかったぞ」

テルヘルが、薄暗い通路から姿を現した。彼女の鋭い視線は、ラーンの足元にある石棺の残骸に固定されていた。

「これは…ヴォルダンの紋章だ」

テルヘルの言葉に、ラーンの顔色が変わった。ヴォルダン。その名は、エンノル連合の人々にとって忌まわしい存在だった。かつて、この地に野焼きのように火災を巻き起こし、多くの命を奪った大国だ。

「ここにはヴォルダンの兵士が眠っているのか…」イシェは呟いた。

テルヘルは石棺の残骸を丁寧に調べ、そこから小さな水晶の破片を取り出した。

「これは…情報源だ」

彼女は水晶の破片を握りしめ、目を燃やすように見つめた。

「ヴォルダンは、この遺跡に何かを隠している。そして、それが我々の復讐を果たす鍵になる」