轟音

とどろく大きな音。

物語への影響例

秩序の破壊。圧倒的な力の表現。日常の中断。恐怖と畏怖の誘発物。

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「よし、入ろう!」

ラーンの豪快な声がビレーの遺跡入り口にこだました。イシェは眉間にしわを寄せながら、彼の後を続いた。

「また、あの狭い洞窟か?」

「ほら、広くて立派な部屋が出ることもあるんだよ! いつか大穴を見つけるんだぞ!」

ラーンの言葉はいつも通り軽薄だが、イシェは彼の瞳の奥にわずかな光を感じた。彼は本当に信じているのかもしれない。

テルヘルが地図を広げ、複雑な経路を示した。「ここを進むと、古い祭壇がある場所に出る。そこには強力な魔力が残されている可能性がある」

「魔物が出るんじゃないか?」イシェは不安そうに尋ねた。

「心配するな。私が護符を用意した」テルヘルは自信満々に言った。だが、彼女の瞳の奥には、何か別の感情が渦巻いているようだった。

洞窟の中は暗く湿っていた。ラーンの焚き火の光だけがわずかに闇を照らし出す。足元には苔むした石畳が広がり、時折、不気味な音がこだました。

突然、轟音と共に壁が崩れ落ちた。ラーンとイシェは咄嗟に身をかわしたが、テルヘルは岩の下敷きになった。

「テルヘル!」

ラーンの叫びが洞窟に響き渡った。イシェは慌ててテルヘルの元へ駆け寄る。彼女は意識を失っていた。

「大丈夫か?」イシェは彼女の脈を確かめた。かすかに心臓の鼓動を感じた。

その時、洞窟の奥から再び轟音が聞こえた。何か巨大なものが近づいてきているようだった。ラーンは剣を抜き、イシェに叫んだ。

「逃げろ! 私は後ろを守る!」

イシェはテルヘルを抱き上げ、必死に走り出した。後方では、ラーンの怒号と轟音が混ざり合い、激しい戦いが繰り広げられているのが聞こえた。