「おい、イシェ、この石碑には何か書いてあるぞ?読めるか?」ラーンが興奮気味にイシェに石碑を突き出した。イシェは眉間に皺を寄せながら碑文を睨んだ。「これは古代語だ。少し難しいけど…『危険な場所へ続く道。慎重に進まなければ、永遠の眠りとなる』って書いてあるみたいだ」
ラーンは肩をすくめた。「そんなこと言ってても仕方がないだろ!宝が眠ってるかもしれないんだから、行くしかないだろう!」と、意気揚々に言った。イシェはため息をついた。「いつも通りだな…でも、今回は本当に危険な感じがするんだ。何か変だな…」
その時、テルヘルが静かに口を開いた。「この遺跡には何か特別な秘密があるようだ。古代の文献に似た記述を見たことがある。その場所には、強力な力を持つ遺物が眠っていると…だが同時に、それを守る恐ろしい存在もいると記されている」
ラーンの顔色が変わった。「こ、怖い話だな…」イシェは冷静さを保ちながらテルヘルに尋ねた。「あなたはなぜそんな危険な場所に?」
テルヘルは冷たい目で言った。「私は復讐を果たすために、その力を手に入れなければならない。」彼女の言葉には揺るぎない意志が込められていた。ラーンの顔には迷いが浮かんだが、イシェは冷静に状況を分析していた。
「もし、本当に危険な場所だとしたら、我々は慎重に進まなければいけない…そして、何か対策を練らなければならない」イシェは言った。「テルヘルさん、この遺跡についてもっと詳しく教えてください。」
テルヘルは少しだけ頷き、古代の文献の内容を詳しく説明し始めた。ラーンとイシェは彼女の言葉を真剣に聞き、同時にそれぞれの心に疑問を抱いていた。
「一体、この遺跡には何があるのか…そして、我々は本当にそれを手に入れるべきなのか…」イシェは心の中で問いかけた。