ビレーの朝焼けはいつもより鮮やかだった。ラーンが寝ぼけ眼をこすった時、イシェがすでに準備を終えていた。「今日はあの遺跡だな。テルヘルが情報を持ってきたんだって」イシェはそう言うと、小包を手に取ろうとした。
「待てよ」ラーンの視線が何かを捉えた。「あれは?」
遠くの丘の上で、極彩色の光が爆発したように輝き、瞬く間に消えていった。
「何だあの光?」イシェも顔を上げた。「まさか……」
二人は言葉を失い、互いの顔を見合わせた。あの光は遺跡から発せられたものだった。そして、それは彼らを待っていた冒険の始まりを告げるものだった。
テルヘルは冷静に地図を広げた。「あの光は、伝説の『虹色の宝』が眠る遺跡の目覚めのサインだ」彼女の目は鋭く輝いていた。「我々は今、歴史を変えるチャンスを得たのだ」
ラーンとイシェは顔を見合わせた。二人は冒険心と不安で胸がいっぱいだった。しかし、テルヘルの言葉に鼓舞され、彼らは決意を新たにした。極彩色の光は、彼らを未知の世界へと誘う、神秘的な道標であった。