ラーンがいつものように巨大な斧を肩に担いで、イシェの後ろを歩いていると、テルヘルが立ち止まった。「ここだ。」
薄暗い洞窟の入り口に、イシェは眉をひそめた。「また遺跡か。こんな場所から大穴が見つかるわけないだろう」
「可能性を捨てずに探すのが遺跡探しの醍醐味だぞ、イシェ!」ラーンの元気な声が響いた。テルヘルは冷笑的な笑みを浮かべながら洞窟の中に入った。
狭い通路を進んでいくと、空気が重く湿気を帯びてきた。壁には謎の文字が刻まれており、イシェは興味深そうに観察した。ラーンの足取りも軽くなり、興奮気味に「何か見つけたぞ!」と叫んだ。
そこには、石でできた巨大な扉があった。扉の上には複雑な模様が刻まれており、まるで生きているかのように光を放っていた。テルヘルは扉の傍らに立ち、静かに手を伸ばした。「これで全てが変わる」と呟いた。
イシェは扉の模様に目を奪われ、ラーンは興奮して扉を押し始めた。しかし、扉は budge しない。テルヘルは少しだけ力を込めて手を置くと、扉に何かをささやいた。すると、扉に刻まれた模様が輝き、ゆっくりと開いていった。
「どうしたんだ?」ラーンの驚いた声に、テルヘルは微笑んで答えた。「後押しが必要だったのよ。」その言葉の意味を理解する前に、三人は扉の向こうへと進んでいく。