「あの遺跡は危険だと言われているぞ。行くのは止めた方がいいんじゃないか？」イシェが不安そうに言った。ラーンの顔は興奮で紅潮していた。「大丈夫だ、イシェ。あの噂なんて大げさなものだ。それに、テルヘルが言うには、あの遺跡には古代の宝が残されているんだって！」
ラーンは剣を肩に担ぎ、ビレーの街を後にした。イシェはため息をつきながら後を追った。「本当に無計画だな…」テルヘルは冷静な目で二つの影を見つめていた。「彼らを利用するのは、あくまで手段だ。」彼女は小さく呟いた。
遺跡の入り口には、朽ち果てた石碑がそびえ立っていた。「ここが…」ラーンの声が震えていた。「古代文明の秘密を解き明かす時が来た！」彼は興奮を抑えられず、石碑に手を触れた瞬間、地面が激しく揺れ始めた。
「これは…！」イシェは恐怖で声を失った。石碑から奇妙な光が放たれ、遺跡の奥深くへと消えていった。「行くぞ、イシェ！あの光を追いかけるんだ！」ラーンの目は狂熱に燃えていた。テルヘルは静かに微笑んだ。「面白い展開だ。計画通りに進んでいる」
崩れゆく遺跡の中を三人は進んでいった。壁には不気味な文字が刻まれており、床には危険な罠が仕掛けられていた。「ここは本当に古代の遺跡なのか…」イシェは恐怖と好奇心に駆られて、石碑に書かれた文字を指さした。「あの文字…どこかで見たことがあるような…」
ラーンの剣が光り、壁に突き刺さった。その瞬間、壁の一部が崩れ落ち、奥から不気味な光が漏れてきた。「ついに…！」ラーンは興奮を抑えきれずに駆け込んだ。イシェもテルヘルも、彼の後を追うように遺跡の奥へと進んでいった。
「ここは…」イシェは目を丸くした。広大な地下空間が広がり、中央には巨大な水晶球が輝いていた。「これは…古代文明の秘宝か？」ラーンの目は貪欲に光っていた。「ついに大穴を掘り当てた！」彼は剣を高く掲げた。その時、水晶球から強烈な光が放たれ、三人は blinding light に包まれた。
「うわああ！」ラーンの叫びが響き渡った。