守備

攻撃から防御すること。

物語への影響例

回避と耐久の戦略。受動的抵抗。安全の確保と成長の停滞。

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「よし、行こう!」ラーンが拳を握りしめると、イシェはため息をついた。「また大穴だなんて…」

ビレーから少し離れた遺跡の入り口に立つ三人の影。ラーンの後ろをイシェが歩き、テルヘルは先頭で進路を見定めている。遺跡の入り口は崩れかけていて、一歩踏み出すたびに石が砕けて音を立てる。

「ここなら安全なはずだ」テルヘルが言った。「内部は複雑だが、地図には記されている通り、中央部にある部屋に遺物があるはずだ」

イシェは地図を広げ、確認した。「確かに…でも、広すぎる。罠が多いんじゃないか?」

「罠など気にしない」ラーンは軽口を叩きながら剣を構えた。「俺が守ってやる!イシェ、テルヘル、後ろは任せろ!」

テルヘルは眉をひそめた。ラーンの豪快さはいつも彼女の神経を逆なでする。だが、彼の純粋な熱意には何か心を動かされるものがあった。

遺跡内部は薄暗く、湿った空気で満たされていた。壁には奇妙な絵画が描かれており、時折不気味な音が聞こえてくる。イシェは緊張感に満ちた空気を肌で感じながら、足元に注意深く目をやる。「ラーン、本当に大丈夫か?」

「大丈夫だ!俺を信じろ!」ラーンの声が響き渡る。彼は先頭を切って進んでいくが、彼の背中にはいつもイシェとテルヘルがいる。

彼らは慎重に進んでいくが、何時間も歩いても中央部への道は見つからない。イシェは不安を感じながら地図を何度も確認する。

「ここ…おかしいぞ…」イシェの声が震える。「地図と違う…何かが違う」

その時、地面が激しく揺れ始めた。ラーンがよろめき、壁に手をついてバランスを保った。

「何だ!?地震か!?」

イシェは恐怖で言葉を失った。テルヘルは冷静さを失わず周囲を見渡した。「落ち着け!」彼女の鋭い視線は崩れ始める遺跡の天井に注がれた。

崩れ落ちる石塊、崩れゆく天井。彼らは逃げ場を失い、絶望的な状況に陥っていた。だが、ラーンは立ち上がった。

「俺が守る!イシェ、テルヘル、逃げろ!」彼は剣を構え、崩れ落ちる Ceiling に向かって突進した。