「おい、イシェ、あの石碑の奥行が怪しいぞ！」ラーンが興奮気味に叫んだ。イシェは眉間に皺を寄せながら石碑の周囲を一周した。「確かに奇妙な模様が刻まれているけれど、何か特別な仕掛けがあるとは思えないわ。」
「でもさ、もしかしたら古代文明の秘宝が隠されてるんじゃないか？ほら、あの伝説の王女が嫁ぎ先を探してこの地に来たって話もあるじゃないか。もしかしたら、王女を娶るために用意された試練なのかもしれない！」ラーンの目は輝き、イシェはため息をついた。「またそんな妄想話をして…。」
その時、テルヘルが鋭い視線で石碑を見つめた。「確かに、この模様はヴォルダンの軍旗と酷似している。もしかしたら、かつてヴォルダンがここに何かを隠したのかもしれない。」
ラーンは興奮気味に石碑を押し始めた。「よし、これで宝が手に入るぞ！」イシェは慌ててラーンを引き止めようと試みたが、既に遅かった。石碑がゆっくりと回転し始め、床から青い光が溢れ出た。光が消えると、そこには深い穴が開いていた。
「やったー！大穴だ！」ラーンの声は高揚していたが、イシェは不安を感じていた。「あの光…何か悪臭がするぞ…」その時、穴の中から不気味な笑い声が響き渡った。「ようこそ、愚かな者たちよ。私の遊び場へ」