凍土

完全に凍結した土壌。

物語への影響例

潜在的可能性の封印。厳しい環境への適応。表面的硬直性と内部の活動。春の訪れを待つ忍耐。

生成サンプル(サンプルの仕様

ラーンの大斧が岩壁を砕き、埃が舞った。

「よし、ここかな?」

イシェは懐中電灯の光を壁に当てながら、ひび割れた石に刻まれた模様を確かめた。「確かに遺跡の紋章と一致するわね。でも、この場所… 」

彼女の視線の先には、凍てついた風が吹き荒れる洞窟の入り口があった。

「寒いぞ」

ラーンが呟くと、テルヘルは鋭い目で洞窟内部を覗き込んだ。

「気温は低い。そして、湿気が多い。注意が必要だ」

彼女は腰にさした短剣を握りしめ、先に進むようラーンに合図を送った。

イシェは不安そうに振り返った。この遺跡は、かつてヴォルダンが征服する前に栄えた文明の遺物だと伝えられていた。凍土に埋もれた遺跡から発掘されたわずかな資料には、その文明が強力な力を秘めた「結晶」を崇拝していたという記述があった。

「あの結晶…もしかして…」

イシェは、テルヘルの目的とこの遺跡の関係を考えながら、恐る恐る洞窟へ足を踏み入れた。

洞窟内は、想像以上に寒かった。凍てつく風が吹き荒れ、足元には厚い氷が張り付いていた。壁面からは、まるで凍りついた涙のように、水がゆっくりと流れているのが見えた。

「ここには何かがいる気がする…」

ラーンの声が、不気味に響き渡る。イシェは背筋を寒気に襲われた。

テルヘルは静かに周囲を見回し、鋭い目を光らせた。「何者かがこの遺跡を守っているのかもしれない」

彼女はゆっくりと歩を進め、洞窟の奥へと進んでいった。ラーンとイシェは互いに顔を見合わせ、緊張感に包まれたまま、テルヘルの後を続いた。