もやもや

はっきりしないさま。靄がかかったようなさま。

物語への影響例

不明瞭な感情や思考の状態。未解決の葛藤。言語化以前の情緒状態。

生成サンプル(サンプルの仕様

ビレーの薄暗い酒場で、ラーンが酒を豪快に飲み干した。イシェは眉間に皺を寄せていた。

「また遺跡探索か? 今回は一体どこへ行くんだ?」

ラーンの答えはいつものように曖昧だった。

「いやあ、テルヘルが面白い場所を見つけたらしいんだ。詳細は知らんけど、大穴があるかもって言うし!」

イシェはため息をついた。「大穴…」

ラーンは夢中になって遺跡探検を続けるが、イシェにはどこかモヤモヤした気持ちがあった。ラーンの豪快さはいつも魅力的だが、その裏には何も考えていないように思えてしまうのだ。

テルヘルとの契約もそうだった。高額な報酬と引き換えに、遺跡の探索を手伝い、見つけた遺物は全てテルヘルのものになる。イシェは報酬が魅力的であることには違いないのだが、何か不自然さも感じていた。テルヘルはヴォルダンへの復讐を誓うと公言しているが、その真意はよく分からなかった。

「一体、何を求めているんだろう…」

イシェの心にはもやもやとした不安が広がっていく。


ビレーを出発し、数日かけて山道を登り続けた。遺跡は険しい崖の上に建っていた。ラーンはいつものように興奮気味だが、イシェは何かが違うと感じていた。遺跡周辺に漂う不穏な空気。そしてテルヘルの冷たい視線。

「ここは一体…」

イシェが言葉に詰まると、テルヘルは鋭い声で言った。「ここには危険な罠がある。慎重に進もう。」

だが、イシェの直感は、テルヘルの言葉の裏にある何かを感じさせていた。この遺跡には、単なる遺物以上のものがあるような気がした。そして、その影には、ヴォルダンとの深い繋がりがあるのではないかと、イシェは漠然と感じていた。